【翻訳】後手を選ぶな(Tiny Edges: Don’t Choose to Draw By Paulo Vitor Damo da Rosa)

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 最近、ある程度のマッチアップでは後手を選ぶことについての議論や投稿が散見された。

 基本的にマジックでのデフォルトは先手だと皆は知っている。故に後手を取る時には理由がある・・・例外があると思われているのだ。僕の意見は「そういった例外は存在しない」ではない。例外だと思っている大半は間違いなのだ。一つの例外は"マナレスドレッジを使っている場合"だろう。そして、"お互いのデッキが遅い場合"ではないのだ。

 脅威が弱く、除去が強かった当時、それは筋が通っていた。最近は脅威がとても強くなり、かけ離されてしまうと追いつくことは不可能だ。以前は後手でマナカーブ通り動けなくても3,4点の追加ダメージを受けてゲームは普通に進んでいた。最近は後手でカーブ通り動けなければ、再度ゲームをコントロールすることもなく、最終的に7,8点の追加ダメージを受けるはずだ。後手を選ぶことによって、掴めたはずの勝利を諦めてしまうこととなる。

 君が《残忍な剥ぎ取り》をプレイして、相手はすぐに除去することが出来なかったとしよう。すると、以前のようにただ相手が2点のライフを失うのでなく、相手は2点失い、君はドロー操作をして、剥ぎ取りは4/4になるかもしないんだ!マナカーブ通りの回答がない痛手は大きく、一方でもし後手だったなら、相手が回答を持っている可能性が高くなる。

 最近は脅威がより強くなっただけでなく、1対1交換が出来そうにもない効果が付いている。《つむじ風の巨匠》《ならず者の精製屋》《栄光をもたらすもの》《深緑の機械巨人》《地揺すりのケンラ》《熱烈の神ハゾレト》《奔流の機械巨人》を見てもらおう。これら全ては次のターンに除去したとしてもアドバンテージを取ることができる。毎ターンプレイされるこれらのカードに対処することは無理だ。なぜなら、その対処は単に脅威を除去する以上の何かを生まないからであり、毎ターン相手は脅威をプレイし、君はそれを除去するのにターンを費やし、相手にかけ離されてしまう。

 脅威が徐々に強くなったことの他に、最大の犯人はプレインズウォーカーだ。盤面を取っていない時は当然プレインズウォーカーの除去は難しく、長く残ればアドバンテージを大きく取る。反して、もし盤面を取っていれば、除去は容易なものになる。そして、両サイドにプレインズウォーカーがあるなら例外なく先手を取る最大の理由になる。君の戦場にクリーチャーが2体でなく1体しかいない時に僕がリリアナをプレイしたとしよう。それはすでに後手によってもたらされた追加の1枚以上に価値のあることなのだ。僕がギデオンを先にプレイすることが出来て、君はプレイできないとしたら、それもまた大きな価値だ。

 それからシールドに話を移そう。僕がプレリリースの記事を書く度に「これは先手後手どっちのフォーマット?」と聞かれる。僕はいつも「僕には先手のフォーマットに思える」と答えている。そして、その後にそのセットでプレイする機会が来ると、最初の評価を支持するのだ。シールドにプレインズウォーカーは多くはないが、カードは昔のものよりも強力なので、依然として追いつくのは難しい。僕がシールドで後手を選ぶことが正しいと盲目的に思っていたのがいつまでかは思い出せないけれども、もし互いのデッキが遅く、除去がたくさんあるなら、たまには後手を取るだろう。

 人によっては"後手のデッキ"があるなら、後手を取るべきだと考えるかもしれない。この文脈において"後手のデッキ"とはプレッシャーを与えることを重視せず、(《マグマのしぶき》のような)なるべくなら安い除去だらけのデッキと定義されるはずだ。僕はこのアセスメントには同意できない。僕が思うに、後手を取るのが正しいためには、君は"後手のデッキ"を使う必要があり、そして"後手のデッキ"と当たる必要もある。もし相手が何を使用しているのかわからないのなら、先手を取るべきだ。後手が最良になんてなりっこなく、きっとひどいものになるに違いないからだ。

 先手を取ることはほとんどの場合で正しい可能性が高いが、それが正しくない場合には少しのミスとなる。例えば、君が後手で51%、先手で49%の確率で勝てるとする。誰もが後手で喜ぶマッチアップは決して存在しないだろう。けれども、先手なら君が喜ぶマッチアップは存在する。理論上、"後手のデッキ"というものを使っていたとしても後手では決して勝てないだろうけど、先手なら勝ちやすいマッチアップが沢山ある。このような理由から盲目的な後手選択はダメだと思う。2ゲーム目もしくは3ゲーム目で、お互い"後手のデッキ"を使っているなら、後手を取ってもよい。

 話をまとめると、後手を取ることが正しくなる可能性はあるが、それは極めて稀な例外だけだ(君が考えてるものである可能性はかなり低い)。どちらが正しいか自信がないなら、先手を取ろう。それが最も間違いである可能性が低いからだ。